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妊娠20週の歯痛、抜歯は可能?高田馬場で受診前に確認したいこと

妊娠20週の歯痛、抜歯は可能?高田馬場で受診前に確認したいこと

目次

妊娠20週で奥歯が痛むとき、まず知っておきたい判断の軸


右下の奥歯がズキズキして眠れない。それでも麻酔やレントゲンがお腹の赤ちゃんに影響しないか気がかりで、受診をためらう方は少なくありません。この記事では妊娠周期ごとの処置の考え方、薬や検査の一般的な見解、産婦人科への確認事項と受診前の準備を整理します。判断に必要な材料をそろえることが、痛みを長引かせない近道になります。


この記事の要点まとめ


  • 妊娠20週前後は体調が落ち着きやすく、症状に応じた歯科処置を検討しやすい時期です。
  • 局所麻酔や検査、処方薬は母体と胎児へ配慮しながら産婦人科と連携して選択されます。
  • 痛みを我慢せず、妊娠週数や体調を受診先に伝えて早めに相談することが推奨されます。

妊娠周期によって抜歯の判断はどう変わるのか

妊娠周期によって抜歯の判断はどう変わるのか

妊娠中の歯科処置は「できる・できない」の二択ではなく、週数と症状の程度、全身状態を組み合わせて検討されます。ホルモン環境の変化やつわりによる歯みがきの困難さから、妊娠中は歯ぐきの炎症やむし歯が進みやすいことも知られています2


妊娠初期(〜15週前後)に処置を急がない理由


この時期はつわりで長時間口を開けるのが負担になりやすく、器官形成期でもあるため、緊急性の低い抜歯は見送られる傾向があります。ただし強い痛みや腫れがある場合は別で、炎症を抱えたまま我慢する方が体への負担が大きくなることもあります。痛みの強さと感染の広がりを診てから判断される、という点は初期でも変わりません。


妊娠中期・安定期(16〜27週ごろ)は処置がしやすいとされる根拠


妊娠20週は、つわりが落ち着き子宮による圧迫も比較的少ない時期にあたります。体位を変えやすく、必要な検査や局所麻酔を伴う処置も選択肢に入りやすいとされます。海外の系統的レビューでも、妊娠中の歯科受診を避ける必要があるという思い込みが受診の遅れにつながっていると指摘されています3


妊娠後期(28週以降)で治療を急がない方がよい事情


お腹が大きくなると仰向けの姿勢が続けにくく、途中で体勢を変える必要も出てきます。早産のリスクに配慮し、応急的な消炎処置にとどめて出産後へ回す判断も一般的。逆に言えば、20週前後に相談しておくことで選べる幅が残しやすくなります。


局所麻酔・レントゲン・抜歯後の薬は赤ちゃんへどう考えられているか


不安の中心はここに集まります。いずれも「量」と「配慮の方法」を知ると、判断の材料が見えてきます。


局所麻酔は妊娠中でも使用されているのか


歯科で用いる局所麻酔は、処置する歯の周囲に限って作用させるもので、使用量もごく少量にとどまります。産科・歯科の領域では、必要な処置に伴う局所麻酔は妊娠中でも一般に検討可能とされており、むしろ痛みを我慢し続けることによる血圧上昇や睡眠不足のほうが問題視されることがあります3。必要な処置を適切な麻酔のもとで行うことが選択肢として考えられています。


歯科用レントゲン・歯科用CT撮影の被ばく量と防護の仕組み


歯科の撮影は口や顎の周囲に限った範囲で、線量も限られています。撮影時は防護エプロンを着用し、腹部への影響に配慮したうえで必要最小限の撮影にとどめるのが通例です。歯科用CTは親知らずの位置や神経との距離、炎症の広がりを立体的に確認する目的で用いられますが、妊娠中は必要性を慎重に検討し、代替できる場合は見合わせる判断もあります。


抜歯後に処方される抗生物質・鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)の服用基準


処方は産婦人科の主治医と情報を共有しながら決めるのが基本です。鎮痛薬ではアセトアミノフェン(カロナールなど)、抗菌薬ではペニシリン系やセフェム系が妊娠中に選ばれやすい一方、成分によって避けるものもあります。自己判断で手持ちの薬を飲むのではなく、週数を伝えたうえで処方を受けることが前提です。妊婦健診の場で口腔の状態を確認し、必要に応じて歯科へつなぐ流れの有用性も報告されています5


「妊娠中は歯科治療を我慢するしかない」という誤解を整理する


検索すると「初期は避けるべき」「安定期なら可能」と情報が入り混じり、自分の週数でどうなのか分からなくなりがち。ここでは判断が分かれる境目を整理します。


「抜歯は絶対できない」という思い込みと実際の判断の分かれ目


妊娠中の抜歯が一律に不可とされているわけではありません。判断を分けるのは、痛みの程度、腫れや膿の広がり、開口のしづらさ、発熱の有無といった急性症状の強さです。炎症が落ち着いていれば消炎処置と経過観察で出産後まで待つこともあり、逆に感染が広がっていれば週数にかかわらず対応が検討されます。質的研究の統合では、情報不足や「胎児に悪い」という漠然とした不安が受診の障壁になりやすいと報告されています4


市販の痛み止めやコンビニの薬を自己判断で使うことの注意点


夜中に痛みが出ると、手近な鎮痛薬に手が伸びるものです。ただし市販薬の成分は妊娠週数によって適さないものがあり、パッケージだけでは判断しにくい。服用前に産婦人科または薬局の薬剤師へ週数を伝えて確認することが勧められます。以前に処方された薬の残りを使い回すのも避けたいところ。


智歯周囲炎や歯ぐきの腫れを放置すると起こりやすいこと


親知らず周囲の炎症(智歯周囲炎)は、腫れが顎や喉の方向へ広がると開口や飲み込みに影響することがあります。うがい薬は口の中を清潔に保つ補助として使えますが、炎症そのものを止めるものではなく、原因への処置が必要です。刺激の強い原液を濃いまま使うのではなく、表示どおりに薄めてやさしくすすぐ程度に。妊娠中の歯ぐきの炎症は早産や低出生体重との関連が指摘されており、放置しない姿勢が勧められています3


受診前に準備しておきたいこと(産婦人科への確認・持ち物・応急処置)

受診前に準備しておきたいこと(産婦人科への確認・持ち物・応急処置)

準備が整っていると、初診でできることが増えます。前日までに揃えられるものを確認しておきましょう。


産婦人科の主治医に確認しておきたい項目


  • 現在の妊娠経過で歯科処置に制限があるか
  • 局所麻酔を用いた処置についての見解
  • 服用可能な鎮痛薬・抗菌薬の種類
  • 歯科へ渡す情報提供書(対診)が必要か

歯科側から産婦人科へ問い合わせる形もありますが、妊婦健診の際にあらかじめ聞いておくと受診がスムーズです5


母子手帳・お薬手帳など受診時に持参したいもの


母子手帳、お薬手帳、健康保険証、妊婦歯科健診の受診券(新宿区で配布されている場合)、産婦人科からの情報提供書。週数と出産予定日、里帰りの予定時期をメモしておくと、治療計画の相談が早く進みます。


今すぐ痛みを和らげたいときの応急処置と避けたい行動


頬の外側から、濡れタオルや保冷剤をタオルで包んだもので数分ずつ当てて冷やします。氷を直接当てるのは控えてください。痛む部分を温める、長風呂、激しい運動は血流が増して痛みが強まりやすいため避けたいところ。食べかすが詰まっているときは、ぬるま湯で軽くすすぐ程度に1


診療チェアを倒す姿勢で体調が変わりやすい点への配慮


妊娠中は仰向けで子宮が大血管を圧迫し、気分が悪くなる「仰臥位低血圧症候群」が起こることがあります。チェアを深く倒しすぎない、体を少し左に傾ける、途中で体勢を変える――こうした配慮は、受付や診療前に妊娠中であることを伝えるだけで用意できます。当院ではカウンセリングを重視し、患者様のライフステージやお口の状態を踏まえて進め方を一緒に決める方針をとっています。気分の変化を感じたら遠慮なく合図してください。


新宿区・高田馬場で妊娠中の急な歯痛に対応する医院を探すときの視点


上のお子様の送迎があると、通院時間の確保そのものが課題になります。新宿区にお住まいの方が検討しやすい観点を挙げます。


保育園の送迎時間と両立しやすい通院時間の目安


急性症状への応急対応は、消炎処置や洗浄が中心で比較的短時間で区切れることが多いもの。予約時に「お迎えまでに終えたい」と希望を伝え、初回で何をどこまで行うかを確認しておくと予定が立てやすくなります。受付の段階で妊娠週数と使える時間を先に共有しておくと、スムーズに進めやすくなります。


麻酔後にめまいが出た場合の帰り道・付き添いの考え方


局所麻酔後は、しばらく院内で様子を見てから帰宅する形が安心です。一人で通院する日は、帰りに無理なく座れる移動手段を想定し、体調が戻らないときに送迎を代わってもらえる相手を一人決めておくと気が楽になります。


里帰り出産前に治療を終えるか、紹介状で引き継ぐかの考え方


里帰りの時期が決まっているなら、それまでに区切れる処置と、産後に回す処置を最初に線引きしておきます。途中で通院先が変わる場合は、撮影した画像や経過をまとめた紹介状で引き継げます。抜歯などの外科処置を出産後に回す場合、授乳中の服薬についても産婦人科と相談しておくとよいでしょう。


なお、歯科の自費診療(公的医療保険が適用されない診療)では費用が医院ごとに設定され、たとえば精密な根の治療は数万円〜十数万円程度が一般に見られる範囲です。これは一般的な相場であり当院の費用ではありません。実際の費用は医療機関により異なり、当院の費用は診察のうえでご案内します。外科処置や自費診療には、痛み・腫れ・再発の可能性などのリスクや副作用が伴い、処置後のメンテナンスが経過を左右します。


よくあるご質問


Q. 妊娠中に歯を抜歯しても大丈夫ですか?

A. 一律に可否が決まるものではなく、妊娠週数、痛みや腫れの程度、全身状態をあわせて検討します。安定期は選択肢が比較的広がりやすい時期とされますが、産婦人科の主治医と情報を共有したうえで判断するのが基本です。


Q. 妊娠中に歯の神経を抜くことはできますか?

A. 強い痛みの原因が歯の内部の炎症にある場合、根の処置で炎症を落ち着かせる対応が検討されます。1回の処置時間や姿勢への配慮を相談しながら、段階的に進める形が選ばれることもあります。


Q. 妊娠中に歯が痛くなったらどうしたらいいですか?

A. 頬の外側から冷やし、痛む部分を温めたり強く触ったりしないようにして、早めに歯科へ相談してください。市販の鎮痛薬は服用前に産婦人科または薬剤師へ週数を伝えて確認しましょう。


Q. 妊娠中に麻酔で抜歯はできますか?

A. 歯科の局所麻酔は作用範囲が限られ、使用量も少量です。必要な処置に伴う使用は妊娠中でも検討されますが、事前に週数を伝え、産婦人科の見解も確認しておくと安心です。


Q. 智歯周囲炎のときにうがい薬は使ってよいですか?

A. 口の中を清潔に保つ補助としては使えます。ただし炎症の原因に対する処置の代わりにはなりません。表示どおりに薄め、刺激が強いと感じるときは中止して歯科で相談してください。


参考文献


1. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(疾病・健康に関する情報)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/

2. 厚生労働省「健康づくりサポートネット(口腔・歯の健康)」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/teeth

3. Kamalabadi YM, Campbell MK, Zitoun NM et al. Unfavourable beliefs about oral health and safety of dental care during pregnancy: a systematic review. BMC Oral Health. 2023. PMID: 37840149 / DOI: 10.1186/s12903-023-03439-4

4. Rocha JS, Arima L, Chibinski AC et al. Barriers and facilitators to dental care during pregnancy: a systematic review and meta-synthesis of qualitative studies. Cadernos de Saude Publica. 2018. PMID: 30208187 / DOI: 10.1590/0102-311X00130817

5. Spencer M, Idzik SK. Dental Screening and Referral during Prenatal Care. MCN Am J Matern Child Nurs. 2023. PMID: 37840202 / DOI: 10.1097/NMC.0000000000000957


森川 瑞基

歯科医師


しんみ歯科 高田馬場

院長

森川 瑞基

▶ 監修者プロフィール

経歴
日本大学松戸歯学部卒業
日本大学松戸歯学部付属病院入局